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あしたのまちHack ――私のまちの魅力を100倍にするアイデアソン(関西編)

2015年3月27日



あしたのまちHack ――私のまちの魅力を100倍にするアイデアソン(関西編)

「あしたのまちHack」関西大会は関東大会の1週間後、2015年2月26~27日にベイエリアにある「ソフト産業プラザ イメディオ 」(大阪府大阪市)で開催されました。学生42名、社員11名の参加者のなかには、関西エリアはもちろん九州や東日本から参加した人もいました。関東編に引き続き、アイデアソンの経験が将来、そして明日からの働き方にどんな新たな気づきをもたらせるのか、参加したみなさんの意見を伺いました。

“本気”で継続していれば怒られない!?

1日目のキーノートに登壇した社外ゲストは、自称「日本一公務員っぽくない公務員」こと大阪市経済戦略局立地推進部の角勝さん、そして、神戸デジタル・ラボの社員でありながら「神戸ITフェスティバル」「TEDxKobe」を手がける舟橋健雄さんです。

世の中にイノベーションを起こすテクノロジーを事業化したいと活動する起業家の支援拠点として大阪市が開設した「大阪イノベーションハブ」の推進役ながら、赤いTシャツにジーンズというラフな出で立ちで登場した角さんは「こんな格好しているけど公務員です。怒られやしないかと思っていません? そう、あなたたちは正しい! 怒られます(笑)。でも、ずっとそれをやり続ける、そして本気でやる。継続と本気度で、だいたい周りは諦められて、怒られなくなるものなんです」と話します。

kansai_keyのコピー(左から)キーノートゲストの大阪市 角勝さん、神戸デジタル・ラボ 舟橋健雄さん、富士通株式会社 川村晶子さん

一方の舟橋さんは「阪神大震災以降、神戸にはさまざまな素敵な活動やコミュニティーが生まれているが、残念ながらみんなバラバラ。そこで僕は、ITやアイデアという手段で、コミュニティー同士をつなぎ、イノベーティブな“メタコミュニティ”形成を目指している」と自身の活動を紹介しました。最後に、スティーブ・ジョブズの言葉を引用し、「バラバラの点も振り返ればつながってくる。未来にはそれがつながると信じている」と伝えました。

富士通株式会社からは、地域新ビジネス推進統括部の川村晶子さんが登壇。高知出身、高知在住ながら、東京本社に籍を置く川村さんは、都市と地域をつなぐ地域活性化の経験を話したうえで「“私おこし”がすべて。まず私が何をしたいか。その後、会社、地域、お客様を共有し、ディスカッションで生み出していく。私の“私おこし”、みなさんの“私おこし”が将来的につながっていけたらいいですね」と話しました。

社外ゲストとしてはほかに、2日目にCode for IKOMA 代表の佐藤拓也さんが審査員として参加しました。

待ってろ東京! 関西の切実な課題を観光系アプリに!

関西大会では10チームが結成されました。

優秀賞を受賞したのは「STST ~Special Team~」です。西日本出身の男女2名ずつで編成されたチームで、富士通でネットワーク関連の業務を担当する戸田徳大さんのほか、総合政策専攻の坂口智佳さん、生物学専攻の鈴木美穂さん、経済学専攻の冨田真之佑さんと、専門のまったく異なるメンバーが集まりました。チームが考えたのは、まちのなかで地元の人の声をベースにした豆知識を拾いながら、モンスターを育てるというゲームアプリ。

DSC_8325チーム「STST」(左からメンバー:坂口智佳さん、冨田真之佑さん、戸田徳大さん、鈴木美穂さん)
「観光アプリが多いなか、“歩く楽しみ”が考えられていて、子どもも楽しめそう。地元の情報は地域のコミュニティーに入って聞きにいくと言っていて、そこまでやるなら現実味もあると思った」(舟橋さん)

大阪在住の冨田さんは「あらゆる機能が東京に行ってしまい、関西の経済が衰退していることが悔しかった。こんな観光アプリで西日本を活気づけたい。待ってろ東京!」と成果発表会に向けて意気込みを語りました。

最優秀賞は「まん!ほーーーる!」です。富士通デザインの平田昌大さんのアイデアのもと、女性5名と男性1名が集まりました。当初は「地元を出る前に地元を知る! 地元卒業旅行」のアイデアでスタート。しかしチーミング後にメンバーから、平田さんが出したもう1つのアイデア「災害時のマンホール活用」のほうがいいとの意見が集まり、思い切って方向性を変えたのが功を奏しました。
DSC_8301チーム「まん!ほーーーる!」(左からメンバー:平田昌大さん、永原敬士さん、手塚美和さん、増本温菜さん、左鴻美希さん、松下いよさん ※渡辺千尋さんは2日目欠席)
「気象データを使った防災ハッカソンもやっていますが、非常時のことをよく考えている。観光としての広がりにも期待したい」(佐藤さん)

平田さんは「学生のみなさんから『こうしたほうがいいでしょ!』とどんどんアイデアが出てきた。普段の仕事ではアイデアを出すにもバイアスがかかりがちだけど、自由に意見を出すことを忘れてはいけないと初心に戻れました」と語ります。

常に新しい“働き方”を考えていく

富士通株式会社 流通ビジネス本部から参加した大橋一代さんは社会人3年目で、普段は営業の仕事に従事。以前から地域活性化やソーシャルビジネスへの関心を持ち、プライベートな時間を使って、関連するワークショップやイベントにも参加しています。

DSC_7256(写真中央)富士通株式会社 大橋一代さん

そうした折、普段の仕事とソーシャルビジネスをどこかで結び付けられないか、そんな思いで今回はじめてのアイデアソンに参加しました。大橋さんはその成果として「キーノートで登壇された川村晶子さんのように、個人でも“私おこし”ができると自信になった」という点を挙げ、さらにこう続けました。

「お金や時間にどうしても制限がかかる日常的な仕事と違って、今回のアイデアソンは、学生と自由な環境でアイデアを出すことでさまざまな気づきを得られた。20代の社会人になっても『何のために働くんだろう?』と考えることがあるけど、今回は新しい働き方について考えるきっかけにもなりました」

自分にできることは、もっと大きく、世界にもつながる!

四方菜々美さんは、これまでICTにまったく興味がなかったという文学部人文学科の学生。「就職活動のなかで『インターンいかな!』と就職サイトでいろいろ探していた」という四方さんは、興味本位で今回のアイデアソンに参加しました。はじめてのアイデアソンといいながらも「その場でひらめいた」というアイデアスケッチは1日目の上位アイデアに選ばれ、そのままチームが結成されました。そして2日目「じぃじとばぁばのひみつきち」として、チームでの発表に臨みました。

DSC_7522(写真右から2番目)四方菜々美さん。明るいキャラクターでチームをけん引していた

審査発表後に進行役からマイクを向けられ、「私が出したアイデアだったからがんばったけど……めっちゃ優勝したかった!」と素直に悔しさを表現していた四方さん。アイデアソン後「共創は感じられましたか?」の問いには、次のように答えました。

「私は人の笑顔が見られたら、そこにすごいやりがいを感じるし、もっとがんばれる。それを仕事で実現するにはどうすればいいのか、最近すごく考えるんです。今回は、自分やまわりの人の課題、そしてまちのさまざまな問題を解決していくことを、みんなで知恵を振り絞った。するとこれまで考えていたより、自分にできることは、もっと大きいことがわかり、それは“世界”の未来につながると知りました」

楽しいアイデア共鳴で地域課題まで解決できるなんて!

優秀賞受賞の「STST ~Special Team~」の鈴木さんも、四方さんと同じく、情報系の知識はないという生物学専攻の大学院生です。鈴木さんの大学で企業研究会があり、そこで富士通のロゴマークに表れている通り、ICTでできることは「∞」(注:ロゴマークのJの字に∞が入っている)と知らされ、「世の中の地域の問題を解決したいという富士通の思いに共感した」といいます。

DSC_7241ボードを使いながら意見をまとめていく

「普段は研究室にこもりっぱなしで、意見交換ができるのは学会に行ったときくらい」と鈴木さん。2日間で文系理系、さまざまな専攻が集まって考えるアイデアソンに「狭まっていた個人のアイデアが共鳴することがおもしろく、かつ、地域課題まで解決できるなんてすばらしい!」と感じたそうです。

kansai_shugo関西大会 参加したメンバーと事務局を交えて集合写真

数年後、学生のみなさんは社会に出ていきます。関東大会のキーノートに登壇したGUGEN代表の崔さん、そして、関西大会の角さんのいうとおり、アイデアの“具現化”までのプロセスには継続性が必要です。今回参加した学生のみなさん、そして、若手&中堅社員のみなさんが、それぞれ別々の場でこの2日間で感じた成果を継続していけば、今は想像できない明るい未来がつくりだせるかもしれません。

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