地域から起こるこれからのワークライフスタイル探求プロジェクト

「よそ者」は「切磋琢磨できる仲間」 ――海士町・巡の環を訪問して(2)

2015年5月12日



「よそ者」は「切磋琢磨できる仲間」 ――海士町・巡の環を訪問して(2)

島全体で危機意識を共有し、さまざまな変革を進めている海士町。そんな場所に「よそ者」が入る必要があるのか。阿部さんが島民に言われたという「あるキーワード」を中心に、地域住民と「よそ者」の関係について考えました。2回目のレポートをお届けします。

チャレンジャーを惹きつける「くすぐられ感」

高嶋 海士町の山内町長がフィールドワークの際に、地域の力だけでは難しいから外の力を求めている、とお話しされていました。でも一方で、島の人たちは島の未来をそのへんの居酒屋で熱く語るくらいモチベーションが高いじゃないですか。すでに住民がそれだけ熱いのに、外から入ってくる人が、わざわざ点火して盛り上げる必要があるんでしょうか。

阿部 海士町の「まち・ひと・しごと創成戦略」を一緒につくっている役場の担当者さんが、テレビのインタビューで僕について「切磋琢磨できる仲間」とコメントしてくれました。自分たちの島は自分たちでガッツリ守る気概はあるんだけど、その手段は外からも求めていて切磋琢磨できるいい関係だと言ってくれた。島のなかにはない、新しい手段として「よそ者」が求められている、それが熱い島の人たちと組み合わさり、好循環が生まれているというのはあるかもしれません。

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フィールドワーク中に阿部さんと話す、海士町に住む向山さん

西村 離島という地理的条件も強烈に作用していると思います。

阿部 たしかに、天然の日本海フィルターがかかっている(笑)。このフィルターは手強くて、ちょっとやそっとじゃ抜けられない。いったん入ったら帰れない。だから、よその土地よりは、それなりに覚悟を決めて来る人が多い気がします。

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海士町の入江。本土と離れていることが、モチベーションの高い人が集まる要因の1つなのではと阿部さんは推測する

西村 海士町は、いい意味で本土と切り離されている。東京を追いかけようとしてもできなかったからこそ、負の遺産もかえって少ないのかなと思いました。もう1つは、ハードルが高いからこそ、ベンチャー企業に入社するような感覚で、チャレンジしたい人たちが集まってくる良さがある。

阿部 貨幣経済的な観点では「本州から離れ」「平均収入も低い」など、最後尾にあると言える海士町ですが、島民の人とよそ者が協力し合いながら新しい価値を生み出していく「持続可能性のある社会」という観点では最先端。世の中を引っ張っていくんだ、と挑戦心をかき立てる要素がありますよね。

今住んでいる人たちだけだとそこへどうやって向かえばいいかわからないから、あれもこれもどんどんやってみようという隙間や余白を残している。そんな「くすぐられ感」がチャレンジャーを惹きつけているんでしょうね。

島民の意欲の高さに加えて、離島という地理的条件によって生み出される「覚悟」、そして「ベンチャー精神」が移住を促し、活発な活動の原動力になるのではないかと阿部さんは話します。人を惹きつける魅力はどこにあるのか、話は歴史的な観点にまで広がります。

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