地域から起こるこれからのワークライフスタイル探求プロジェクト

人のつながりを取り戻すことができる島 ――海士町・巡の環を訪問して(3)

2015年5月13日



人のつながりを取り戻すことができる島 ――海士町・巡の環を訪問して(3)

IターンやUターンなど、島に移住する人が増え続けている海士町。隠岐神社で行ったフィールドワークとインタビューを起点に、本土から離れた離島になぜこんなにも人が集まるのか、その理由に迫りました。全3回の最終回です。

歴史的に見ても、古くから交流の島

高嶋 入り込むハードルが高いのに、どんどん人が惹きつけられてやってくる。昔のように必ずしも強者でなくても定着率が高い。人を呼び込む海士の魅力ってあらためて何だと思いますか。

西村 どの地域にも多かれ少なかれ“文化的な多層性”があるんだけれど、海士町は特にわかりやすい。そこに惹かれます。人々が暮らしてきた長い歴史の積み重ねがあちらこちらで見られる。さらに、神社へ行って話を聞くと、あっという間にもっと多くのエピソードが掘り起こされる、とか。

FDLFW3_1
海士町で由緒ある宇受賀命神社でのインタビューの様子

阿部 そう、歴史的に見ても昔から交流の島なんです。かつて北前船(江戸時代から明治時代にかけて航行した交易船のこと)の寄港地だったし、何年か前にも海がしけて外国籍の船が入ってきたことがあった。それは隠岐という地域の歴史的な背景ですが、いま来ている人たちの背景を見ると、人のつながりが理由になっている。

「知ってるよ、あの島、オレの友だちが行っててさ」。「え? わたしの友だちも住んでるのよ」。聞いてみたら同じ人だったりして(笑)。あの人がいておもしろそうだから行ってみようか。実は遊びに行くのも移住するのも、そんなノリなんですよね。

高嶋 確かに阿部さんも知人のつながりで移住することになったわけですよね。人の縁が薄くなっている時代に人の縁が濃くなっているのが海士町。

FDLFW3_2
フィールドワークによって、海士町は「人の縁を濃くする場所」という気づきがありました

阿部 人の縁が希薄になっているからこそ、海士町を起点に人がつながっていることがわかると嬉しいんですよね。その「環」のなかに入りたい。楽しそうな人のつながりのなかで何か新しい大事なものをつくっていこう、というふうになる。

西村 「つながりを取り戻すことができる島」、みたいな感じなんでしょうか。

阿部 いい言葉! 本当にそう思います。

海士町で「これからの地域のあり方」を模索した今回のフィールドワーク。人の縁が希薄になってきた今、人付き合いの「煩わしさ」や「暖かみ」を取り戻しつつ、自分らしく生きることも貫ける空気を醸成していく機能が求められはじめられていることをあらためて認識しました。それは、地域だけではなく都会にも求められていることなのではないでしょうか。

全3回でお届けした、フィールドワーク振り返りののち、第3回イベントを実施しました。阿部さんのプレゼンテーションでは海士町に移住するきっかけや、都会と海士町でのワークライフバランスの違いにおける気づきが語られています。その様子はイベントレポートをご覧ください。

(1)(2)(3)


人のつながりを取り戻すことができる島 ――海士町・巡の環を訪問して(3)

いいね!を押して
Facebookページをフォロー

あしたラボの最新情報をお届けします。

Twitterであしたラボ(@ashita_lab)をフォローしよう!

皆さんの感想をお聞かせください!


活動報告目次


Lab



  • facebook
  •  twitter
  • USTREAM
  • RSS

Copyright 2017 あしたのコミュニティーラボ