UXで考えてみるプロジェクトー私たちの生活と伝統工芸の関係性ー

【UXで考える伝統工芸2】2つのワークから浮かび上がってきたコンセプト

2016年2月24日



【UXで考える伝統工芸2】2つのワークから浮かび上がってきたコンセプト

みなさま、こんにちは。プロジェクトメンバーの内野 結夏です。
2015年12月、石川県金沢市でワークショップを開催しました。今回のワークショップでは伝統工芸の“手染め”と、のれんなどの“製品”のUXに着目し、それぞれの良さを考えました。ワークショップでは、参加者と一緒に実際に手染めされた製品に触れて気づきを得ました。

職人さんとの対話や、のれんやのぼりなどの製品に触れることで、手染めの製品には、丈夫さや、表裏が染まるといった機能的な良さだけではなく、暖かみ、味が出る、本物感といった感性的な良さがあるという気づきを、私たちも得ることができました。参加したみなさんからは、「プリントとは違うなあ」という感嘆の声が漏れていたのが印象的でした。

今回のワークショップで生まれたアイデアは122個。参加者の共感をもっとも多く得たアイデアは、のぼりのかたちをした「鯉のぼり」です。男の子が生まれ、せっかくなら立派な鯉のぼりを飾ってあげたい。でも、マンションなどで飾るのは、スペース的にもなかなか難しい……。だからこそ、晴れの日にも合うのぼり本来のかたちと、省スペースな置きやすさ。加えて、手染めの本物感が家族の想いにもフィットする、と参加者の共感を集めました。実は、もともと鯉のぼりは、のぼりのかたちをしていたそうで、まだ若い学生さんが出したこのアイデアに、ベテランの職人さんも大いに驚いていました。
鯉のぼり ワークショップで出た鯉のぼりのアイデア(左)

ワークショップの結果を整理していくうちに少しずつ見えてきた、私たちの生活と伝統工芸”手染め”の関係性。以来、私たちプロジェクトメンバーは、手染めの良さとのれんなどの製品の良さの深掘りと検証、良さが活きるシーンの発見、アイデアの具体化を目的に、以下の4つの視点でフィールドワークを重ねてきました。

1. 手染めされた製品を使っている人はなぜ使っているのだろう
2. いつも使っているものを手染めのものに置き換えてみよう
3. 古さと新しさがうまく共存している場所はどんなところだろう
4. 実際に布を使って試してみよう

フィールドワークフィールドワーク まちなかにある、のれんやのぼりを数多く観察したフィールドワーク

このようなフィールドワークを経て、私たちは「手染めの良さと製品の良さ」についての気づきを資料(PDF)にまとめました。読者のみなさんにもご覧いただけるよう、下記にて公開いたします。ぜひダウンロードして、アイデアやご意見など気づいたことがあれば、ぜひ記事下にコメントをお寄せください。

ダウンロードはこちらから

手染めの良さと製品の良さ(PDF)

ちなみに、私たちがフィールドワークで新たに得た気づきの1つは、たしかにのれんやのぼりなどの製品は、触れる機会が少なくなってきているけれど、それぞれに昔からの意味があり、今でも同じ役割のまま生活のなかで使われ続けているのだということ。製品のかたちや使い方が変わっても、製品が持つ役割を活かすことは、現代の生活でも大切だと強く感じました。

今後、ワークショップやフィールドワークの結果、そして製品が持つ役割を活かしていくことをふまえ、私たちの生活と伝統工芸”手染め”の関係性について、コンセプトをまとめていきます。また、UXを大切にしながら、鯉のぼりなどのキーアイデアを具体化させていく予定です。

3月6日には、コンセプトや試作品に触れていただけるようなオープンなイベントを開催します。ぜひ読者のみなさんにも参加いただき、ご意見をお寄せいただきたいと思っています。

◆日時  2016年3月6日(日)
     [1st]15:00-16:30  [2nd]17:00-18:30
      ※2回に分けて開催します。同じ内容となります。
◆場所  伊勢丹新宿店メンズ館8階=イセタンメンズ レジデンス/チャーリーヴァイス
     東京都新宿区新宿3-14-1
◆定員  各回9名ずつ
◆参加費 無料
 参加のお申し込みはお電話にて承ります。お申し込みの際に希望する回(1st/2nd)をお伝えください。
 恐れ入りますが定員になり次第、お申し込み受付を締め切らせていただきます。
◆ご予約 03-3225-2853(直通)
     伊勢丹新宿店メンズ館8階=イセタンメンズ レジデンス/チャーリーヴァイス

イベント情報

伝統の技法「本染め」を金沢で260年生業にしている染本平木屋。次期当主、平木良尚さんと富士通は現代の生活を彩る新たな染物にチャレンジしています。

私たちの生活に合う本染めの良さ、新たな使い方とは何か…。いくつかの試作品やアイデアスケッチをご覧頂きながら、皆さまと職人、デザイナー、バイヤーが直接対話をしながら、共に新たな商品企画を創りあげていくイベントです。

当日の流れ:

1:UX thinking Projectのご紹介
2:染元平木屋、伝統の技術「本染め」のご紹介
3:コンセプトのご紹介 -本染めが彩る生活-
4:グループディスカッション -皆様と職人、デザイナー、バイヤー

▶UX Thinking Project

富士通のUX(User Experience)デザインの専門家が、次世代の伝統工芸を担う職人とともに活動し、UXによる価値創造の可能性を実証するプロジェクト。現代の生活様式に合うかたちで伝統工芸の価値を創造し、人々と伝統工芸の関係性を豊かにする。

▶本イベントの参加資格・応募条件

(1) 参加資格・応募条件
① 18歳以上であること(学生可)
 ※未成年の方の参加については、親の同意が必要です。
② 本イベント中に、写真やビデオを撮影し、取材し、報道その他の商業上の目的のために、撮影した写真または動画、取材内容を公開等して使用されることに同意していること。また、自身が写っている写真や動画公開され使用されることに同意し、肖像権や氏名表示に関する権利、プライバシー権等の一切の行使をしないこと。
③ 本イベント中、参加者が新規に作成した、文書、スケッチ、その他一切のもの(著作権、発明、アイデア、ノウハウ、コンセプト等を含むがこれらに限定されないものとし、以下、「成果物」といいます)についての知的財産権は、当該成果物を作成したそれぞれの参加者に帰属するものとします。当該参加者および主催者は、本イベントに係る成果物について、公表その他の商業上の目的のために、何らの制限なしに自由に知的財産権法上における利用(著作権法第27条、第28条の権利を含む)及び第三者への利用許諾を行い、発展させていくことができるものとします。

※定員に達した場合は、メンバー登録、応募を締め切らせていただく可能性があります。

(2) 主催者による参加者の取り消し
主催者は、参加者の決定後であっても、参加条件を満たしていなかったり、虚偽の申告があったり、もしくは、他の参加者等の迷惑や、本イベントの運営を妨げるような言動をし、またはその恐れがある場合等は、本イベントの参加をお断りすることができるものとします。

(3) 個人情報の取扱い方針
本イベントの開催にあたって主催者が知り得た参加者の個人情報の取扱いについては以下の範囲とし、参加者はこれに同意するものとします。主催者は、参加者の個人情報を下記プライバシーポリシーに従い管理し、取り扱うものとします。
① 取得する個人情報:氏名、年齢、性別、お住まいの地域、E-mailなどの情報
② 利用目的:以下の目的でのみ個人情報を利用するものとし、それ以外の目的では利用しない
・本イベントに関する連絡をとるため
・本イベントの会場の参加と入退室管理のため
③ 第三者への提供:提供しない
  ※染元平木屋、富士通株式会社を除く
④ 本イベントにおける個人情報の取扱いに関するお問い合わせ窓口:
  個人情報保護管理者 株式会社三越伊勢丹ホールディングス
<プライバシーポリシー> http://www.imhds.co.jp/privacy_policy/

次回は、このイベントでみなさんからいただいたフィードバックや気づきをヒントに、ブラッシュアップしたコンセプトや試作品について報告します。どうぞ、お楽しみに。

260年受け継がれる伝統の技が、いまも必要とされる理由 ——染元平木屋が現在に伝える仕事と、これから


【UXで考える伝統工芸2】2つのワークから浮かび上がってきたコンセプト

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