UXで考えてみるプロジェクトー私たちの生活と伝統工芸の関係性ー

【UXで考える伝統工芸3】いよいよプロトタイピングとコンセプト検証へ!

2016年4月7日



【UXで考える伝統工芸3】いよいよプロトタイピングとコンセプト検証へ!

こんにちは。UX THINKING PROJECTメンバーの岡田一志です。
UXの力で伝統工芸を何とかしたい。染元平木屋と富士通のUXチームがはじめたこの挑戦もいよいよ佳境を迎えています。

プロジェクトスケジュール(現在、Day5,6を進行中)
プロジェクトスケジュール(現在、Day5,6を進行中)

UXワークショップ、フィールドワークを経て見えてきたコンセプト(仮説)は「大切なときを共に彩る」。子どもの成長を願うとき、カフェで過ごすお気に入りの時間など、現代の生活にある大切なとき(時間や空間)を、本染の染物が彩ることによって豊かになっていく、そんな意味を込めています。

コンセプトを立てた後は、その具体化に向けてプロトタイピングをスタート。まずは、UXワークショップでもっとも参加者の共感を集めた、のぼり旗のかたちをした鯉のぼり。試作当初は本染めの良さを活かすことに意識が集中し、議論がプロダクトアウトに寄ってしまうこともありました。また、「大きい方が、本染らしくインパクトがある」「部屋に置くなら少し小さい方が良い」と、平木屋と富士通の意見がぶつかることもありました。

大切なことは、本染の良さを活かしつつも、ユーザー目線に立った染物を届けること。少しずつプロジェクトメンバーの意識を合わせていくことで、「今まで試したことはないが、挑戦してみる」といった前向きな議論に変わっていきました。

鯉のぼりのラフスケッチ案
鯉のぼりのラフスケッチ案

実物を確かめながら鯉のぼりの仕様(生地や竿)を検討
実物を確かめながら鯉のぼりの仕様(生地や竿)を検討

職人の手で染める
職人の手で染める

鯉のぼりを試作するなかでわかることもありました。「縦幅はもっと短いほうがのぼりらしく、高揚感が出ると思う」「色のぼかし(グラデーション)はやってみないとわからない。(試しに染めたあと)思っていた以上に美しく染まった」など、具体的な議論をぶつけ合うことで、鯉のぼりで表現すべき本染の良さとユーザーに対する鯉のぼりの価値が明確になりました。

そして迎えた3月6日。前回のコラムでもご案内したイベント「本染で彩られる生活を考えよう」を、伊勢丹新宿店にて開催しました。試作中の鯉のぼりはもちろん、ラフスケッチ段階のカップスリーブ、屏風(デスク用パーティション)などの試作品についてもパネルを展示してさまざまなご意見をいただきました。

伊勢丹新宿店メンズ館8階「イセタンメンズレジデンス/チャーリーヴァイス」で開催
伊勢丹新宿店メンズ館8階「イセタンメンズレジデンス/チャーリーヴァイス」で開催

ユーザー、職人、デザイナー、バイヤーがその場で企画を共創
ユーザー、職人、デザイナー、バイヤーがその場で企画を共創

本イベントの目的は、コンセプト「大切なときを共に彩る」を検証すること。試作品に対する具体的なご意見は多くいただけたものの、コンセプトの有効性については直接的なご意見がなかなか出ませんでした。しかし、そこはUXチームの腕の見せどころ。もっとこんな染物があれば良い、こんな使い方をしたら良いというアイデアの裏(理由や価値)を分析することで、現在まさにコンセプトの有効性を確認しています。

試作品に対するご意見からコンセプトの有効性を確認中
試作品に対するご意見からコンセプトの有効性を確認中

実は、これらの製品はすでにクラウドファンディング「Makuake」で公開しています。ご支援(購入)いただくこともできますが、私たちが掲載した目的はテストマーケティング。クラウドファンディングを通して多くの方にご覧いただき、さまざまなご意見を賜りたいと考えています。ぜひ、みなさんの貴重なご意見をMakuakeのコミュニケーションぺージにお寄せください。

クラウドファンディングで公開中の製品
クラウドファンディングで公開中の製品
(写真は鯉のぼり。その他、カップスリーブと屏風を公開中)

現在、コンセプト検証の結果を踏まえながら、カップスリーブや屏風も絶賛製作中です。「鯉のぼりのパッケージのデザインはシンプルだけど、素材で特別感を」「カップスリーブの裏地にもぼかしを入れてオシャレさを」「屏風は自律と高級感を出すために上質な木板で張りつけて」などなど、みなさんのご意見も取り入れながら、さらにブラッシュアップを図っていきたいと思います。

今後、平木屋さんや本プロジェクトにご協力いただいている新宿伊勢丹の方々とともに、コンセプト検証の結果を振り返ったうえで、コンセプト「大切なときを共に彩る」をブラッシュアップしていきます。UX THINKING PROJECTの目的は「現代の生活様式に合うかたちで伝統工芸の価値を創造し、人々と伝統工芸の関係性を豊かにする」こと。本プロジェクトで導き出すコンセプトは、本染の新たな価値となるのか。次回は、最終的なコンセプトをみなさんにご報告します。お楽しみに。


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