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ハッカソンのアイデアを、アイデアのままで終わらせないために――大阪イノベーションハブ(3)

2014年08月01日



ハッカソンのアイデアを、アイデアのままで終わらせないために――大阪イノベーションハブ(3) | あしたのコミュニティーラボ
大阪イノベーションハブで積極的にハッカソンイベントなどが開かれている。そこからモノやサービスへと形にするために、どのようなサポート体制があるのだろうか。また、今後どのような役割を期待されているのだろうか。お話を伺った。

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制作会社と大手広告代理店がコラボしてリリース


左から フェイスクリエイツの大山さん、電通関西支社の森下さん、STARRYWORKSの村井さん

母親が子どもに絵本を読み聞かせている夜。父親はまだ会社で仕事。母親がスマホのアプリを立ち上げると、サンタクロースのキャラクターが子どもに向かってしゃべりだす。その声の主は音声変換された父親だ。「クリスマスのプレゼントは何がいい?」。子どもはまるで本物のサンタクロースと話しているように思い、父親もサンタクロースの世界観に入り込んだ気持ちになる――。

リアルタイムの遠隔操作でキャラクターに喋らせるコミュニケーションサービスのしくみ「ワンダーポート」が昨年12月に株式会社電通からリリースされた。共同開発社は、デジタルコンテンツ制作の株式会社STARRYWORKS、インターネットサービス開発の株式会社フェイスクリエイツ。

実はこれも、昨年5月にOIHで開催された1週間の開発期間がある「スーパーハッカソン」(テーマは一画面で完結するアプリやサービス 主催:スーパーハッカソン実行委員会)で3社のスタッフが発表し準優勝を飾ったアイデアにほかならない。OIHをきっかけにして、制作会社と大手広告代理店がコラボレーションし、実際にサービスとしてローンチするまでこぎつけた成果の1つだ。

3人とも多忙を極め、子どもの顔を見る暇もない切実な動機から開発されたサービスで、アプリケーションにつないで電話をコントロールする “twilio” というクラウドAPIを使い、エモーショナルな感動体験を得られるしくみにした点がハッカソンでは評価された。キャラクターをコミュニケーションに活用したビジネスに応用できるため、広告代理店として新たな顧客を開拓するB to Bの展開を仕掛けている。

ハッカソンのアイデアを企業につなぐ仕組み

ワンダーポートは、IT業界の国内外の経営者・経営幹部を対象にした招待制のカンファレンス、IVS(インフィニティ・ベンチャーズ・サミット)において、新サービスのデモンストレーションの場であるローンチパッドに登壇した。なかなかできないことで、これもリリースへの追い風となった。

そもそも開発者の3人がOIHの「スーパーハッカソン」に参加したのは、ごくごく軽いノリ。別に最初から広告代理店と制作会社のコラボによるサービス開発、などという大それた目的があったわけではない。

東京勤務だった電通の森下治秀さんは、OIHの存在が気になっていたのと、家族のいる大阪に帰りたいと思っていたこともあり、知人のフェイスクリエイツ代表取締役・大山雄輝さんにチャットで「何か最近、大阪でおもしろいイベントないですか?」と尋ねた。仕事柄、ハッカソンの情報は集まってくるけれど、一度も参加したことがなかった大山さん。ちょうどいい機会だから「スーパーハッカソンというのがあるんだけど、出てみませんか?」と森下さんを誘い、知人のSTARRYWORKS取締役・村井亮史さんにも声をかけた。

1人が広告代理店に勤務しているという、結果的にサービスローンチのチャネルを探りやすいチームだったわけだが、リリースを果たした先駆者である3人から見て、そもそもの発端となったOIHについてはどんな感想を抱き、何を期待するのだろうか。

「ハッカソンで出たアイデアを企業につなぐしくみができるといいですね。使える技術があったらソースコード丸ごと買いますよ、とか、アイデアがストックされて企業に流れていき、仕事が回ってくるとか、いろんなエコシステムのあり方を探れると思います」(フェイスクリエイツ代表取締役 大山雄輝さん)


フェイスクリエイツ代表取締役 大山雄輝さん

「大阪に閉じこもっているのではなく、大阪から世界に出て行こうとする姿勢がとても好き。そこに未来を設定しているのはモチベーションが高まります。海外との交流がもっと盛んになると、より大阪の経済も発展するのではないでしょうか」(電通関西支社 森下治秀さん)


電通関西支社 森下治秀さん

「うちも自社サービスに力を入れはじめているものの、まだまだクライアントからの受託業務の割合が大きいのが現状。こんなことをしたいというアイデアはたくさんあるのですが、それを大きく広げるにはどなたにお力添えいただければよいのか、相談させていただければ嬉しいです」(株式会社STARRYWORKS取締役 村井亮史さん)


STARRYWORKS取締役 村井亮史さん

OIHに限らず、ハッカソンやアイデアソンといった場所では、その「アイデア」がどうなっていくのか、その先鞭のつけ方が、プラットフォーム側の大きな課題と言える。

プラットフォーム側は、アイデアやそのアイデアを生み出す人材をどのようなしくみで支援していこうとしているのか。次回はOIHの運営側に今後目指すプラットフォームの姿について話を伺った。

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