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事業ドメインを拡張するプロダクトの生み出し方 ――JINS MEMEを通じてジェイアイエヌが目指すもの(後編)

2014年10月17日



事業ドメインを拡張するプロダクトの生み出し方 ――JINS MEMEを通じてジェイアイエヌが目指すもの(後編) | あしたのコミュニティーラボ
メガネ業界以外からも熱い注目を集めている「JINS MEME」の開発は、どうして可能だったのか。社内の秘密を探ると、全社的に「ものづくりを応援する気運」を持っていることが強く感じられた。実際にどのようなしくみを作っているのか、そしてJINS MEMEによって拡張される株式会社ジェイアイエヌの共創の可能性についても伺った。

たった1つのプロダクトがメガネメーカーの可能性を拡張する ――JINS MEMEを通じてジェイアイエヌが目指す世界(前編)

コミュニケーションスピードと密度を変えるしくみ

株式会社ジェイアイエヌは、大きな区分けとして管理本部と事業部と分かれており、事業部には4つのユニットがあるという組織構成。各部署には特に人数的な偏りはないという。男女比はほぼ半々で、本社勤務スタッフの平均年齢は33歳ほど。マーケティング室広報の池川志帆さんは、ジェイアイエヌの大きな特徴は、人員構成のバランスではなく、こまめな組織改編にあると言う。


株式会社ジェイアイエヌマーケティング室広報 池川志帆さん

「当社は成長スピードに合わせて組織を柔軟に変えていくという方針があり、組織変更をこまめに行っているのも特徴です。今必要とされている場所に必要な人を配置するという考え方ですね」

また、代表の田中社長が自身のブログにて「SPAは横串がしっかりしていないとならない」と書かれていたように、ジェイアイエヌでは社内の結束を高める制度としてフリーアドレス制を導入しているのも特徴だ。

「フリーアドレスは移転前のオフィスから続いているスタイルなのですが、毎日違う人と話しながら仕事ができるのでいろいろな社員と話をすることができ、組織として風通しが良くなりますね」と池川さん。

資金管理チーム(※本社移転時は総務人事グループ在籍)の堀友和さんも同調する。

「JINS MEMEのプロジェクトチームは、現在R&D室や経営企画、マーケティングなど、たくさんの部署をまたがったスタッフで結成されています。通常の座席制だとなかなか効率的に進められないという弊害もありますが、フリーアドレスなら必要に応じて同じ業務に携わるスタッフの近くに座ることができるので、非常にスムーズに進んでいます」


株式会社ジェイアイエヌ資金管理チーム 堀友和さん

さらに、朝礼でのコミュニケーションも重要だと堀さんは話す。

「毎朝必ず全体朝礼をしているのも、弊社の特徴です。当番制で1人が進行役を務め、3分間スピーチを行っていますが、それによってスタッフの顔と名前が一致するようになり、コミュニケーションも円滑になる。スピーチの内容は仕事の話でもプライベートの話でも構わないのですが、自分の気づきをみんなに共有するように、というテーマを設けています」

「オープンであること」が最大の特徴

2014年に移転し、「オープンスペース」をコンセプトにつくられたというジェイアイエヌの新オフィス。池川さんいわく、働くスペースがただの作業場ではなく、コラボレーションしながら仕事ができるように考えられているのだと言う。


ガラス張りの会議室やスペースの配置にこだわったオープンなオフィス

「廊下のスペースを広く取っていて、数人で話しながら歩いても余裕があります。立地的にも優れていて、見通しや風通しの良いオフィスになりました。『ソーシャルスペース』と呼ぶ、スタッフが集まってすぐに会議ができるスペースは、通常よりも一段高い床になっていて、自然と気分が変わるようにつくってあります。フリーアドレスでスタッフが話をしているうちに人数が増えてきたら、『ソーシャルスペースに移動しよう』ということがすぐできるようになっています」

実際に社内を見学すると、都内を広く見渡せる社内に、整然と机が並んでおり、スタッフの方々が椅子を自由に動かしフレキシブルに仕事をしていた。さらに、全面ガラス張りの社内向け会議室は、横のミーティングルームでどんなミーティングが行われているのかも一目瞭然だ。

こんなところにも、「オープン」の思想が見て取れる。

JINS MEMEによって拡張する「JINS」というブランド

オープンな社風、そしてオフィスを持ち、数々のイノベーションを起こしてきたJINSは、JINS MEMEの誕生によって、さらにこれまでにない新たな動きがもたらされたのだと池川さんは話す。

「JINS MEME発表以来、今まで取引のなかったところを含め、さまざまな企業からすでにご連絡をいただいていて、当社の事業ドメイン自体を拡大する商品となることが予想されています。これまではアイウエアブランドだったのに、もしかしたらデータを扱うことになるかもしれない。だから、スタッフみんなが意識を改革し、社内の意識をすりあわせていくべきだと考えています」


開発途中のJINS MEME。

JINS MEMEは、アイウエアを飛び越え、デジタル領域に足を踏み入れた商品。実際、アプリ開発のパートナーとしてWebと音楽などエンターテインメントをつなぎ、国際的にも注目されているクリエイティブ集団「ライゾマティクス」と組んで行われた。さらにはフィットネスや医療など、協業先が現在の事業ドメインを大きく広げることが予想されている。

「私たちは、このJINS MEMEを自分たちだけのリソースに留めるという考えがありません。むしろ、オープンイノベーション化していきたいと思っています。少なくとも、ドライブなどの分野では社会貢献できることが予想されるので、実験・研究を進めていますが、JINS MEMEはそれ以外の分野でも活躍できると思っています。だからこそ、いろいろな使い方をできるようにトライしていきたいと思っていてそのための開発キットもご用意しています。弊社としては、JINS MEMEが、これまでお付き合いをしてこなかったような企業と新たな協業をするチャンスになると期待しています」

JINS MEMEは、来年春に商品化予定だ。社内の部署のみならず、企業の枠組みすら超えることが予想される壮大なチャレンジによって、どのようなイノベーションが生まれ、世のなかにどんなインパクトを与えるのか。目が離せない。

たった1つのプロダクトがメガネメーカーの可能性を拡張する ――JINS MEMEを通じてジェイアイエヌが目指す世界(前編)

JINS MEME(ジンズ・ミーム)


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