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あしたのコミュニティーラボ編集部のコラムをはじめ、ちょっと一息つける連載記事を更新中。
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はじめまして。あしたのコミュニティーラボ編集部の岡田一志です。システムインテグレーションのUX(User Experience)をデザインする仕事をしています。

UXとは「製品、システムまたはサービスを使用したとき、および使用シーンを予測したときに生じる個人の知覚や反応」のことを指します。たとえば、生活費を節約しようと使いはじめた家計簿アプリ。UXをしっかりデザインすると、記録することが楽しく、節約生活が苦しいものから、やりがいのあるものに変わります。逆にUXを正しくデザインできないと記録が面倒ですぐに使わなくなってしまい、結果、節約にもつながりません。

イノベーション創出には、優れたUXをデザインすることが大切だと考え、その思いを社内外に広げていこうと立ち上げたのが「FUJITSU UX CLUB」という新しいプロジェクトです。最初はUXデザインを仕事に取り入れているメンバーが情報共有するだけだったプロジェクトも、今では多くの社内有志が集まり、イベント企画やプロトタイプの制作、展示会への出展活動を行っています。

そこで伝えたいのはUXの重要性。しかし、メンバーとともに活動計画を煮詰めているうちに、そもそも「UX」それ自体が難解な概念だと気づきました。そこでまずはUXに興味を持ってもらうことを目指し、今回、ツール「AIUEUX」を開発。このコラムでは、その制作秘話を紹介します。

AIUEUX(あいうえゆーえっくす)ってなに?

「AIUEUX」は、あいうえお作文のように、平仮名五十音それぞれを頭文字にしてUXをデザインするときに大切なことや、ポイントをひと言で表現したツールで、冊子とカードの2種類を用意しています。

AIUEUXの冊子版。イラストも各文字につけ、よりわかりやすいビジュアルにしました
AIUEUXの冊子版。イラストも各文字につけ、よりわかりやすいビジュアルにしました

冊子は、広げると五十音すべてを一覧することが可能なデザイン。職場やワークショップ会場などに張り、UXに対して興味をもち、試してもらうことを想定しています。一方、カード版は1文字1カードのつくりにしました。名刺と一緒に渡すことや、UXを起点としたアイデアを生み出すための切り口として使用してもらいたいと考えています。

AIUEUXはどうやって生まれたか

「UXの重要性、富士通のUXへの姿勢を社内外に伝える」。このミッションを持ったプロジェクト発足にあたり、まずパートナー探しからスタートしました。UX領域に取り組む仲間で、かつ私たちにない経験や刺激を持ち、企画から一緒に考えてくれるパートナー。その末に、ロフトワークさんに出会い、乗り越えるべき課題を一緒に考えることからはじめました。

まず、お互いを知るために、私たちはお気に入りのUXを持ち寄ることからはじめました。私は、ボール型衣類用洗剤で簡単に洗剤を投入できる「ジェルボール」の手軽さを、あるメンバーは日本酒をつぐ「お猪口」のすばらしさを語り合いました。

語り合うなかで得たのは「それぞれが求めるUXはバラバラ。そのUXを汎用的に説明しようとすると、一気に難しくなる」という気づきでした。汎用的にUXを説明した図や解説は、世のなかにたくさんあります。しかし、UXに取り組んでいる私たち自身でさえ、それらを見て、わかったようで実は腑に落ちていないことに気づき、それを伝えることが、このプロジェクトの大きなミッションして掲げられました。

ミッションの次は、具体的な施策です。富士通がUXに取り組んでいることをどう伝えていくかを、ストーリーボードを使って検討しました。誰がどのようなシーンで目にして、どんな気持ちになるストーリーがよいのか、という観点で検討するなか、まずは「UXに興味をもってもらう」ことが大切だという結論に至りました。

使う人の体験(行動や気持ち)を考えるストーリーボード
使う人の体験(行動や気持ち)を考えるストーリーボード

あいうえお作文を考える大ブレスト大会
あいうえお作文を考える大ブレスト大会

「あいうえおのようにUXを当たり前に、わかりやすく伝えるツールをつくろう」とし、制作するツールのコンセプトは「好奇心を動かす」に決定しました。コンセプトが決まれば、さっそく具体化。あいうえお作文の大ブレスト大会です。

AIUEUXをUXに取り組むきっかけにして欲しい

五十音のなかで、私のお気に入りは「の:ノーボーダーでいく」です。ノーボーダー、つまり境界を設けず、会社という枠を越え、同じゴールに向かって進んだこのプロジェクト自身をあらわす言葉です。

AIUEUX(カード版)。わかりやすいモチーフの「シマウマ」をイラストに利用しました
AIUEUX(カード版)。わかりやすいモチーフの「シマウマ」をイラストに利用しました

たとえば、自社のメンバー、自社で実現できる範囲でUXのアイデアを考えすぎてしまい、グッドアイデアが出ないことがあります。この状況を、「ノーボーダーでいく」ことによって、多様なメンバー、企業・団体とのコラボレーションを引き起こし、グッドアイデアを生み出すことができます。

今後、アイデアの発想に行き詰ったタイミングで利用してもらうことで、豊富なアイデアを生み出すきっかけを与えるツールとして活用して欲しいと考えています。Webサイトでは「AIUEUX」の一覧を公開していますので、ぜひお気に入りを探してみてくださいね。AIUEUXがUXに取り組むきっかけになればうれしいです。

関連サイト:
AIUEUX(WEB版)


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